ピクチャーコントロール
ピクチャーコントロールの種類について
「
- ピクチャーコントロール:ご購入時からカメラに用意されているピクチャーコントロールです。基本となるピクチャーコントロールで、[オート]や[スタンダード]などのモードがあります(0[ピクチャーコントロール]の設定項目)。
- Creative Picture Control:ご購入時からカメラに用意されているピクチャーコントロールです。色合いや階調、彩度などを細やかに作りこんだ多彩な効果により、さまざまな雰囲気を表現して撮影できます(0[ピクチャーコントロール]の設定項目)。
- ピクチャーコントロール(HLG):ご購入時からカメラに用意されているピクチャーコントロールです。静止画モードで静止画撮影メニュー[階調モード]を[HLG]に設定しているときに、静止画撮影メニュー[ピクチャーコントロール(HLG)]で選べます(0[ピクチャーコントロール(HLG)]の設定項目)。
カスタムピクチャーコントロール:カメラやパソコン用のソフトウェアNX Studioで作成するピクチャーコントロールです。カメラに用意されているピクチャーコントロールを元に、別のピクチャーコントロールとしてカメラに登録できます。カメラの場合、静止画撮影メニューまたは動画撮影メニュー[カスタムピクチャーコントロール]で作成して登録します(0カスタムピクチャーコントロールを登録する)。NX Studioの場合、作成後にファイルに書き出してメモリーカードにコピーし、カメラで読み込んで登録します(0メモリーカードを使用してカスタムピクチャーコントロールを登録する/コピーする)。NX Studioでカスタムピクチャーコントロールを作成および書き出す方法については、NX Studioのヘルプをご覧ください。
クラウドピクチャーコントロール:クラウドサービスNikon Imaging Cloudが提供するピクチャーコントロールです。カメラにダウンロードして読み込むと、ピクチャーコントロールとして使用できます。カスタムピクチャーコントロールとして登録すると、設定の調整が可能です(0クラウドピクチャーコントロールを登録する)。
ピクチャーコントロールを選ぶ
ピクチャーコントロールの設定方法
- 静止画モードで静止画撮影メニュー[階調モード]が[SDR]の場合、または動画モードの場合、iメニュー、静止画撮影メニューまたは動画撮影メニューの[ピクチャーコントロール]で設定できます。
- 静止画モードで静止画撮影メニュー[階調モード]が[HLG]の場合、静止画撮影メニューの[ピクチャーコントロール(HLG)]で設定できます。
- 設定したピクチャーコントロールは、撮影画面に表示されるアイコンで確認できます。
- 動画撮影メニューの[ピクチャーコントロール]を[静止画の設定と同じ]に設定すると、静止画撮影メニューで設定したピクチャーコントロールで動画を撮影します。
[ピクチャーコントロール]の設定項目
項目 | 内容 | |
---|---|---|
n | [オート] | 静止画モードの場合は[スタンダード]、動画モードの場合は[ニュートラル]をもとに、色合いや階調をカメラが自動的に調整します。 |
Q | [スタンダード] | 鮮やかでバランスの取れた標準的な画像になります。ほとんどの撮影状況に適しています。 |
R | [ニュートラル] | 素材性を重視した自然な画像になります。撮影した画像を調整、加工する場合に適しています。 |
S | [ビビッド] | メリハリのある生き生きとした色鮮やかな画像になります。青、赤、緑など、原色を強調したいときに適しています。 |
T | [モノクローム] | 白黒やセピアなど、単色の濃淡で表現した画像になります。 |
2 | [フラットモノクローム] | シャドー部からハイライト部までゆるやかに表現し、柔らかい印象のモノクロ画像になります。 |
3 | [ディープトーンモノクローム] | シャドー部から中間調までは暗めに、中間調からハイライト部は急激に明るいモノクロ画像になります。 |
o | [ポートレート] | 人物の肌がなめらかで自然な画像になります。 |
4 | [リッチトーンポートレート] | ⽩⾶びを抑えながら⼈物の肌のディテールを表現し、[ポートレート]よりもメリハリのある画像になります。撮影した画像を調整、加工する場合にも適しています。 |
p | [風景] | 自然の風景や街並みが色鮮やかな画像になります。青、緑の色味を強調したいときに適しています。 |
q | [フラット] | シャドー部からハイライト部まで幅広く情報を保持した画像になります。撮影した画像を積極的に調整、加工する場合に適しています。 |
k01~k20 |
[Creative Picture Control] (クリエイティブピクチャーコントロール) |
色合いや階調、彩度などを細やかに作りこんだ多彩な効果により、さまざまな雰囲気を表現して撮影できます。[ドリーム]や[モーニング]など、全部で20種類があります。 |
hC-1~hC-9 |
[Custom Picture Control] (カスタムピクチャーコントロール) |
「ピクチャーコントロール」を好みに合わせて調整し、「カスタムピクチャーコントロール」としてカメラに登録すると表示されます(0カスタムピクチャーコントロールを登録する)。登録名は、初期状態では「(元になったピクチャーコントロール名)‑XX」となります。任意の登録名に変更することもできます。 |
n~o |
[Cloud Picture Control] (クラウドピクチャーコントロール) |
クラウドサービスNikon Imaging Cloudからピクチャーコントロールをダウンロードしてカメラに読み込むと表示されます(0クラウドピクチャーコントロールを登録する)。 |
[ピクチャーコントロール(HLG)]の設定項目
項目 | 内容 | |
---|---|---|
c | [スタンダード] | 鮮やかでバランスの取れた標準的な画像になります。ほとんどの撮影状況に適しています。 |
d | [モノクローム] | 白黒やセピアなど、単色の濃淡で表現した画像になります。 |
e | [フラット] | 撮影した画像を積極的に調整、加工する場合に適しています。 |
ピクチャーコントロールを調整する
ピクチャーコントロールの設定は、撮影目的や好みに合わせて調整できます。
調整したいピクチャーコントロールを選ぶ
静止画撮影メニューまたは動画撮影メニューの[ピクチャーコントロール]、または静止画撮影メニューの[ピクチャーコントロール(HLG)]で、調整したいピクチャーコントロールを選んでマルチセレクターの2を押します。
ピクチャーコントロールを調整する
- 13を押して調整する項目を選び、42を押して調整の値を設定します。値は1ステップ刻みで変更できます。
- 設定できる項目は、選んだピクチャーコントロールによって異なります。
- [クイックシャープ]を選んで42を押すと、[輪郭強調]、[ミドルレンジシャープ]、[明瞭度]のレベルをバランスよく調整します。
- Oボタンを押すと初期設定の内容に戻ります。
設定する
Jボタンを押して設定します。ピクチャーコントロールを調整すると、アイコンの横にアスタリスク(U)が表示されます。
ピクチャーコントロールの調整項目
項目 | 内容 | |
---|---|---|
[適用度] | Creative Picture Controlを選んでいる場合のみ表示されます。効果を適用する度合いを調整します。 | |
[クイックシャープ] | 画像内の明暗差がある部分のシャープさを調整します。
|
|
[輪郭強調] | 狭い範囲で明暗差がある部分のシャープさを調整します。 | |
[ミドルレンジシャープ] | [輪郭強調]と[明瞭度]の中間の範囲で明暗差がある部分のシャープさを調整します。 | |
[明瞭度] | 広い範囲で明暗差がある部分のシャープさを調整します。
|
|
[コントラスト] | 画像全体のコントラストを調整できます。 | |
[ハイライト] | [ピクチャーコントロール(HLG)]の場合のみ表示されます。画像の明るい部分(ハイライト)を調整できます。値が大きいほど明るくなります。 | |
[シャドー] | [ピクチャーコントロール(HLG)]の場合のみ表示されます。画像の暗い部分(シャドー)を調整できます。値が大きいほど明るくなります。 | |
[明るさ] | 画像のシャドー部とハイライト部の中間部分の明るさを調整します。ハイライト部分またはシャドー部分には影響しないため、白とびや黒つぶれを抑えながら画像の明るさを調整できます。
|
|
[色の濃さ(彩度)] | 画像の彩度(色の鮮やかさ)を調整できます。
|
|
[色合い(色相)] | 画像の色合いを調整できます。
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[フィルター効果] | [モノクローム]、[フラットモノクローム]、[ディープトーンモノクローム]または一部のCreative Picture Controlを選んでいる場合のみ表示されます。白黒写真用カラーフィルターを使って撮影したときのような効果が得られます。 | |
[調色] | [モノクローム]、[フラットモノクローム]、[ディープトーンモノクローム]または一部のCreative Picture Controlを選んでいる場合のみ表示されます。白黒画像全体に色味を乗せることができます。ノスタルジックなセピア調、青写真とも呼ばれるサイアノタイプ調など9種類から選べます。
|
|
[色の濃淡] | 一部のCreative Picture Controlを選んでいる場合のみ表示されます。色の濃さを調整できます。 |
ピクチャーコントロール調整中に各項目に表示されるjマークは、カメラに保存されている値を示しています。
- [A](オート)がある項目では、[A]を選ぶと自動で調整されます。
- 同じような状況で撮影しても、被写体の位置や大きさ、露出によって、仕上がり具合は変化します。
[フィルター効果]には、次のような効果があります。
項目 | 内容 |
---|---|
[Y](黄※) | コントラストを強調する効果があり、風景撮影で空の明るさを抑えたい場合などに使います。[Y]→[O]→[R]の順にコントラストが強くなります。 |
[O](オレンジ※) | |
[R](赤※) | |
[G](緑※) | 肌の色や唇などを落ち着いた感じに仕上げます。ポートレート撮影などに使います。 |
市販の白黒写真用カラーフィルターの色です。
ピクチャーコントロールで[ディープトーンモノクローム]を選んでいる場合の[フィルター効果]について
[ディープトーンモノクローム]は、[フィルター効果]を[OFF]にしていても、あらかじめ強いRフィルターがかかっています。[フィルター効果]は重ねがけできないため、[OFF]以外を選ぶと、あらかじめかかっていたRフィルターが無効になった状態でフィルターが適用されます。コントラストを弱めたい場合に[Y]、[O]、[R]に設定することをおすすめします。
各項目の調整レベルを[A-2]~[A+2]から選べます。
iメニューで[ピクチャーコントロール]を選んでJボタンを押すと、ピクチャーコントロールの選択項目が表示されます。調整したいピクチャーコントロールを選んで3を押すと調整項目が表示され、撮影画面を見ながらピクチャーコントロールを調整できます。
- カスタムメニューf1[iメニューのカスタマイズ]でiメニューに[ピクチャーコントロール(HLG)]を設定して選んだ場合も同様です。
- 13で調整する項目を選びます。42を押すと1ステップ刻みで、サブコマンドダイヤルを回すと0.25ステップ刻みで値を調整します。
- 調整できる項目は、選んだピクチャーコントロールによって異なります。
- Oボタンを押すと初期設定の内容に戻ります。
- Jボタンを押すと調整値を決定します。
- ピクチャーコントロールを微調整すると、ピクチャーコントロールのアイコンにアスタリスク(U)が表示されます。
カスタムピクチャーコントロールを登録する
「ピクチャーコントロール」を好みに合わせて調整して、「カスタムピクチャーコントロール」として登録できます。
項目 | 内容 |
---|---|
[編集と登録] | カスタムピクチャーコントロールを登録または編集します。 |
[登録名変更] | 登録したカスタムピクチャーコントロールの名前を変更します。 |
[削除] | 登録したカスタムピクチャーコントロールを削除します。 |
[メモリーカードを使用] | 登録したカスタムピクチャーコントロールをメモリーカードに保存したり、メモリーカードに保存したカスタムピクチャーコントロールをカメラに登録できます。 |
カスタムピクチャーコントロールの登録方法
静止画撮影メニューまたは動画撮影メニューの[カスタムピクチャーコントロール]を選んでマルチセレクターの2を押す
[編集と登録]を選ぶ
[編集と登録]を選んで2を押すと、[編集・登録対象を選択]画面が表示されます。
元にするピクチャーコントロールを選ぶ
- ピクチャーコントロールを選んで2を押すと、編集画面が表示されます。
- 編集を行わない場合はJボタンを押します。[登録先の選択]画面が表示されます(手順5へ)。
ピクチャーコントロールを調整する
- 項目の内容や調整方法は[ピクチャーコントロール]と同じです。
- Jボタンを押すと[登録先の選択]画面が表示されます。
- Oボタンを押すと初期設定の内容に戻ります。
登録先を選ぶ
C‑1~9(カスタム1~9)の中から登録先を選びます。
登録名を編集する
- 登録先を選んで2を押すと、[登録名変更]画面が表示されます。
- 初期状態では、「(元になったピクチャーコントロール名)‑XX」が入力エリアに入力されています。XXには自動的に数値が設定されます。
- 登録名は19文字まで入力できます。
- 文字の入力方法については、「入力画面の操作方法について」(0入力画面の操作方法について)をご覧ください。
Xボタンを押す
- 登録名の編集が終了します。
- 登録したピクチャーコントロールは、ピクチャーコントロールの一覧画面に表示されます。
カスタムピクチャーコントロールの調整画面では、元になったピクチャーコントロールがアイコンで表示されます。
カスタム1~9を選んだ場合は、元になったピクチャーコントロールと同じ項目が調整できます。
メモリーカードを使用してカスタムピクチャーコントロールを登録する/コピーする
[カスタムピクチャーコントロール]の[メモリーカードを使用]を使うと、カメラで登録したカスタムピクチャーコントロールをメモリーカードにコピーできます。また、メモリーカード内のカスタムピクチャーコントロールをカメラに登録したり、削除したりできます(メモリーカードを2枚使用している場合、静止画撮影メニュー[主スロットの選択]で副スロットに設定したスロットは認識されないため、メモリーカードは主スロットに入れてください)。
- [カメラに登録]:メモリーカードに保存されているカスタムピクチャーコントロールをカメラに登録(インポート)できます。カメラに登録したいカスタムピクチャーコントロールと登録先(C‑1~9(カスタム1~9))を選んで名前を付けると、選んだカスタムピクチャーコントロールがカメラに登録されます。
- [メモリーカードから削除]:メモリーカードに保存されているカスタムピクチャーコントロールを選んで削除できます。
- [メモリーカードにコピー]:カメラで登録したカスタムピクチャーコントロールをメモリーカードにコピー(エクスポート)できます。メモリーカードにコピーしたいカスタムピクチャーコントロールとコピー先(1~99)を選んでJボタンを押すと、メモリーカードの「NIKON」フォルダーに「CUSTOMPC」フォルダーが自動で作成され、選んだカスタムピクチャーコントロールがコピーされます。
- エクスポートしたカスタムピクチャーコントロールは、パソコンを使用して他のメモリーカードにコピーすることもできます。コピーしたカスタムピクチャーコントロールをカメラにインポートする場合は、メモリーカードのルートディレクトリ(一番上の階層)または「NIKON」フォルダー>「CUSTOMPC」フォルダーにコピーしてください。
クラウドピクチャーコントロールを登録する
クラウドサービスNikon Imaging Cloudでピクチャーコントロールをあらかじめカメラに送信しておくと、カメラの静止画撮影メニューまたは動画撮影メニューいずれかの[ピクチャーコントロール]>[クラウドピクチャーコントロールを登録]でカメラにダウンロードして読み込めます。読み込んだピクチャーコントロールを静止画撮影メニューまたは動画撮影メニューの[カスタムピクチャーコントロール]で選んで登録すると、設定の調整が可能になります(0カスタムピクチャーコントロールの登録方法)。
カメラに登録していないピクチャーコントロールがNikon Imaging Cloudにある場合、カメラの静止画撮影メニューおよび動画撮影メニューのタブアイコンと[ピクチャーコントロール]に通知マークが表示されます。
- ピクチャーコントロールをダウンロードして読み込むには、カメラとNikon Imaging CloudをWi-Fi接続している必要があります。カメラのネットワークメニュー[Nikon Imaging Cloud]>[Nikon Imaging Cloudと接続]を[ON]にして、Nikon Imaging Cloudの接続設定をオンにしてください。
- Nikon Imaging Cloudでカメラにピクチャーコントロールを送信する方法、および接続設定をオンにする方法については、Nikon Imaging Cloudのヘルプをご覧ください。