N-Log動画の撮影について
光量を対数関数でデジタル化した「Log」を使用して動画撮影することを「Log撮影」と呼びます。動画撮影メニュー[動画記録ファイル形式]を[N-RAW 12-bit(NEV)]、[ProRes RAW HQ 12-bit(MOV)]、[ProRes 422 HQ 10-bit(MOV)]または[H.265 10-bit(MOV)]に設定して階調モードで[N-Log]を選ぶと、ニコン独自のLogであるN‑Logを使用したLog撮影を行えます。N-Logを使用すると、ハイライト側およびシャドー側の階調とびを抑えた色飽和の少ない動画を撮影できます。
- 撮影画面にnが表示されます。
- [動画記録ファイル形式]が[H.265 10-bit(MOV)]の場合、最低感度(ISO 800)時のダイナミックレンジは12 stops(1300%)です。
- N-Logはポストプロダクション工程でカラーグレーディングを行うことを前提としています。カラーグレーディングを行うと、ひとつの素材をさまざまな雰囲気に変更できます。
- カラーグレーディングを行うには、対応する他社製の動画編集用ソフトウェアが必要です。
- カラーグレーディング時に「N-Log用3D LUT」を適用することで、Rec.709の表示に対応したモニターで美しく見ることができる映像に仕上がります。
N-Log用3D LUTは、ニコンダウンロードセンターで公開されています。
- 動画撮影メニュー[ISO感度設定]>[制御上限感度]はISO 1600~25600の間で設定できます。
動画撮影メニュー[ISO感度設定]>[Mモード時のISO感度]はLo 0.3~Lo 2.0、およびISO 800~25600の間で設定できます。
- ISO感度を低感度(Lo 0.3~Lo 2.0)に設定して撮影した動画は、ハイライトの情報が減少するため最大出力レベルが低下します。ゼブラ表示をする場合、カスタムメニューg13[ゼブラ表示]>[高輝度検出の範囲]の設定を低めに設定してください。Lo 1.0 までの場合は[230]、Lo 2.0 の場合は[200]程度に設定することをおすすめします。
- 動画撮影メニュー[ピクチャーコントロール]、[アクティブD-ライティング]、[高感度ノイズ低減]、[美肌効果]、[人物印象調整]は設定できません。
- 画像モニターにチラつきやざらつきが見えることがあります。
- オートフォーカス時にピントが合いにくくなりますが故障ではありません。
ビューアシストについて
N-Log撮影時は撮影画面が低コントラストで表示されます。カスタムメニューg12[ビューアシスト]を[ON]に設定すると、簡易的な階調補正を適用してカメラの撮影画面に表示します。
- 撮影画面にpが表示されます。
- 実際に記録している動画には影響ありません。
- カメラでN-Log動画を再生する場合にも階調補正が適用されます。