ニコンクリエイティブライティングシステム(CLS)について

ニコンクリエイティブライティングシステム(CLS)はニコンのスピードライトとカメラのデータ通信方式を改良したシステムで、さまざまな機能を提供します。

ニコンクリエイティブライティングシステム対応スピードライトとの組み合わせで使用できる機能

使用できる機能

スピードライト

SB-5000

SB-910
SB-900
SB-800

SB-700

SB-600

SB-500

SU-800

SB-R200

SB-400

SB-300

1灯

i-TTL

i-TTL-BL調光1

スタンダードi-TTL調光

2

2

2

qA

絞り連動外部自動調光

3

A

外部自動調光

3

GN

距離優先マニュアル発光

M

マニュアル発光

4

4

4

RPT

リピーティングフラッシュ

光制御アドバンストワイヤレスライティング

マスターフラッシュ

リモートフラッシュへの発光指示

4

i-TTL

i-TTL調光

4

[A : B]

クイックワイヤレスコントロール

5

qA

絞り連動外部自動調光

A

外部自動調光

M

マニュアル発光

4

RPT

リピーティングフラッシュ

リモートフラッシュ

i-TTL

i-TTL調光

[A : B]

クイックワイヤレスコントロール

qA/A

絞り連動外部自動調光/外部自動調光

6

6

M

マニュアル発光

RPT

リピーティングフラッシュ

電波制御アドバンストワイヤレスライティング

7

発光色温度情報伝達(フラッシュ)

発光色温度情報伝達(LEDライト)

オートFPハイスピードシンクロ8

FVロック9

赤目軽減発光

カメラ起動モデリング発光

ユニファイドフラッシュコントロール

カメラからのスピードライトファームアップ

10

  1. スポット測光時は設定できません。

  2. スピードライト側でも設定できます。

  3. qAとAの選択は、スピードライトのカスタム設定で行います。

  4. カメラの[フラッシュ発光]で設定できます。

  5. クローズアップ撮影時のみ設定できます。

  6. qAとAの選択は、マスターフラッシュの設定に準じます。

  7. 使用できる機能は、光制御アドバンストワイヤレスライティングのリモートフラッシュと同じです。

  8. 発光モードがi-TTL、qA、A、GN、Mの場合のみ動作します。

  9. 発光モードがi-TTL、「モニター発光あり」のqAまたは「モニター発光あり」のAの場合のみ動作します。

  10. SB-910とSB-900のみカメラからのスピードライトファームアップが可能です。

SU-800について

ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800は、ワイヤレスでSB-5000、SB-910、SB-900、SB-800、SB-700、SB-600、SB-500、SB-R200を制御するコマンダーです。スピードライトを3つのグループに分けて光制御できます。SU-800には発光機能はありません。

その他のスピードライトとの組み合わせで使用できる機能

次のスピードライトを使用する場合、外部自動調光(A)あるいはマニュアル発光撮影となります。装着レンズによって機能が変わることはありません。

使用できる機能

スピードライト

SB-80DX
SB-28DX

SB-50DX

SB-28
SB-26
SB-25
SB-24

SB-30
SB-271
SB-22S
SB-22
SB-20
SB-16B
SB-15

SB-23
SB-29
SB-21B
SB-29S

区分

A

外部自動調光

M

マニュアル発光

G

マルチフラッシュ

REAR2

後幕シンクロ

  1. このカメラとSB-27を組み合わせると自動的にTTLモードになりますが、TTLモードでは使えません。SB-27をAモードに設定し直してください。

  2. カメラ側のフラッシュモードで設定してください。

スピードライトのFVロック時の測光エリアについて

スピードライトを使用したFVロック時の測光エリアは次のようになります。

撮影状態

発光モード

測光エリア

1灯撮影時

i-TTLモード

画面中央φ6 mm相当

絞り連動外部自動調光(qA)

スピードライトの外部測光エリア

アドバンストワイヤレスライティングによる増灯時

i-TTLモード

全画面

絞り連動外部自動調光(qA)

スピードライトの外部測光エリア

外部自動調光(A)

スピードライト使用時のご注意
  • 詳細はお使いになる各スピードライトの使用説明書をご覧ください。

  • ニコンクリエイティブライティングシステム対応のスピードライトの使用説明書にカメラ分類表が記載されている場合は、ニコンクリエイティブライティングシステム対応デジタル一眼レフに該当する箇所をお読みください。なお、このカメラはSB-80DX、SB-28DX、SB-50DXの使用説明書に記載のデジタル一眼レフカメラには該当しません。

  • ニコンクリエイティブライティングシステム対応スピードライト使用時には、i-TTLや外部自動調光モードにおいて、フル発光でも露出不足になる可能性のある場合に、発光直後にN(レディーライト)が約3秒間点滅して露出アンダー警告を行います。

  • i-TTLモード時のISO感度連動範囲はISO 100~12800相当です。

  • ISO感度を12800よりも増感した場合には、距離や絞り値によっては適正な発光量にならない場合があります。

  • 露出モードがPの場合、下表の絞り値よりも絞りを開くことはできません。

ISO感度と開放側の限界絞り(F)

100

200

400

800

1600

3200

6400

12800

4

5

5.6

7.1

8

10

11

13

  • 制御される絞り値よりも開放絞りが暗い場合は、装着レンズの開放絞りによって制御されます。

  • スピードライトSB-5000、SB-910、SB-900、SB-800、SB-700、SB-600、SB-500、SB-400の使用時に、フラッシュモードが赤目軽減、赤目軽減スローシンクロモードの場合は、スピードライト側で赤目軽減発光が行われます。

  • パワーアシストパックSD-8AまたはSD-9をカメラに固定した状態でフラッシュ撮影をすると、筋状のノイズが写り込むことがあります。その場合は、ISO感度を下げるか、SD-8AまたはSD-9をカメラから離してお使いください。

  • スピードライトSB-5000、SB-910、SB-900、SB-800、SB-700、SB-600、ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800を使用する場合、AF補助光の照射条件が満たされると、スピードライトのAF補助光を自動的に照射します。

  • ファインダー撮影時にAF補助光が照射されるフォーカスポイントの位置は、焦点距離によって変化します。

スピードライト

AF補助光が照射されるフォーカスポイントの例

SB-5000

焦点距離が24mmの場合

焦点距離が135mmの場合

SB-910、SB-900

焦点距離が17mmの場合

焦点距離が135mmの場合

SB-800、SB-600、ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800

焦点距離が24mmの場合

焦点距離が105mmの場合

SB-700

焦点距離が24mmの場合

焦点距離が135mmの場合

  • 使用するレンズや撮影シーンによっては、オートフォーカスによるピント合わせができずにシャッターがきれなかったり、ピントが合わなくてもピント表示(I)が点灯してシャッターがきれることがあります。

  • i-TTLモード時に、調光コードSC-17、SC-28、SC-29を使用してカメラからスピードライトを離して撮影する場合、スタンダードi-TTL調光以外では適正露出を得られない場合があります。この場合は、スタンダードi-TTL調光に切り換えて撮影してください。また、あらかじめテスト撮影を行ってください。

  • i-TTLモード時に、発光面に内蔵パネルまたは付属のバウンスアダプター以外の部材(拡散板など)を装着しないでください。カメラ内の演算に誤差が生じ、適正露出とならない場合があります。

別売スピードライトの調光補正について

i-TTL調光時および絞り連動外部自動調光(qA)時に、WM)ボタンを押して設定した調光補正と、スピードライト本体または静止画撮影メニュー[フラッシュ発光]で設定した調光補正を同時に行う場合、両方の補正値を加算します。

モデリング発光について
  • 別売のニコンクリエイティブライティングシステム対応スピードライト装着時には、Pvボタンを押すとモデリング発光が行われます。

  • アドバンストワイヤレスライティングによる増灯時には、使用する全てのスピードライトのモデリング発光が行われ、照射光の効果を簡単に確認できます。

  • プレビュー時にモデリング発光を行わないようにするには、カスタムメニューe6[モデリング発光]を[しない]に設定してください。